2011-01-19 13階 未分類 血だまりが見えると 君が指をさす こうやって13階から眺めていると 遠巻きのシネマのよう 刺すような寒さが 出口を封鎖し 息詰まる寒い路上と非常灯 這い蹲る人間たち こうやってふたりで 眺める ここで愛し合い お互いの顔を見てきた 天からは雪が降る 藻屑のように小さい私たちを見下ろして 神は 気づかない この喧騒は彼の衣擦れの音だ