真っ暗闇の中を歩いている女 乳飲み子を抱いてはいるが 私は目が見えない 私が盲目なのをいいことに 小動物らしき爪の小さな手が 私の髪をひっかく 明るい通りでは 大勢のデモ行進 肩をかすめないか 私が盲目なのをいいことに 纏っている襤褸を 誰も注視せず…

ゆるい煙が 初秋の空に 乾いた空気の中に一条 ちっぽけなことだと思うよ すこしの焦げた匂いを この地上は抱き込んでくれてる some coffee, some coffee liqueur あの横顔 蒸し暑い日に みたきりでいい 騒がしいことだったと思うよ 少し悲しいきしみを 心は…

人間もしっぽが生えてた 猛獣も 小さくても からだはふたつに割れてしまう 忘れていたヒトへの拷問 びるる びるる びるる あれって ウェザー･リポートでちょっと弾いてたっていう ブラック マキのバックベース 大地の揺動 マグマの閃光 びるる びるる びるる…

街のひとくぎり 小さな建物がある ここには きれいな女性がいる 彼女は ここの床に落ちた涙を拭くのが仕事 何十年もしみが重なってる 埃だらけの換気口 いろんな女たちが 涙も流さずにそれをながめたり 汗でぐったりしてながめたり 粉塵や汚物を拭く 女たち…

膠着 コンフリクト マニキュアが香る オーシャンブルー tells a tale 光がわかる 暗い海で 深い海で ノックを ピーピング・モニター 多勢に無勢 歯に浮く言葉 優しいタッチ 不躾な笑顔 ぼくにさわるな アナスタシア アナスタシア 違う 覚醒している ノックし…

揺れやすい円盤の上 眺める その宝珠の扱いを 知っている 伸びた爪の裸足 きしむ道路に立って 脇かすめる車がくれる 空気のジャブ She named me She called me motorchild 遊びで入るコックピット 胸ぐらの中のcave 何も見ようとしないけど 何でも見える She…

街にサーカスがやってきた わたしを生んだ老女が サーカスから虎を逃した それが刺激的だからだ それ以来 換気扇の風洞の中に 虎が住んでいる 何頭もの猛獣が このビルの部屋と部屋の間を行き来して うなり声をあげている この国はどうしてモーターの音がす…

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マンションのビルを登ると 小さな女の子が住んでいる 知らない人に知ってるように声をかけられたり 知ってる人に 知らないふりをされたり so crazy, so crazy 動物臭のする人間たちと 鈍行列車に放り込まれて 死んだふりをしたり 死んでる人がいても 気づか…